第8回 『冬の名残を楽しむ「ほうれん草とじゃがいものスパイシーパテ」』

菜の花や山菜が野菜売り場に並ぶようになりましたが、まだまだ冬野菜が美味しい季節です。とくに霜に当たって甘味が増した、ほうれん草のおいしさといったら! 鉄分、カロチン、ビタミンCが豊富と、栄養価の高さも魅力的で、見かけるとついつい手が伸びてしまいます。
ほうれん草というと、さっと茹でてアクを抜き、お浸しや和え物、バター炒めといった調理法になりがちですが、たまには趣向を変えてパテにしてみるのはいかがでしょう?
牛乳で柔らかく煮た玉ねぎとじゃがいもを潰して、みじん切りのほうれん草をたっぷり混ぜ合わせて味を調えれば完成! 30分もかからずにでき上がりです。
味つけは、塩と胡椒だけでシンプルに、というのもいいけれど、今回はカレー粉を使ってちょっぴりスパイシーに仕上げました。お好みで、汁気を切ってほぐしたツナを入れたり、短冊切りにして炒めたベーコンを入れたりしても美味しいですよ。

わが家では、朝ごはんのトーストにたっぷり塗って、その上にスモークサーモンや生ハムをのせて食べるのがお気に入りです。これにフルーツがあれば、トーストに合わせたおかずを作らなくてもお腹いっぱいに! 忙しい朝のお助けびん詰めです。

もちろん晩ごはんにも使えます。ひと口大に切ったシーフードをバターでさっと炒めて、パテと合わせて耐熱皿に入れます。チーズと、大きめのサイコロ状に切って軽く焼いたパンをのせてオーブンで焼けば、シーフードパングラタンに変身! 朝ごはんと同じパンを使ったメニューですが、こちらは熱々でボリューム満点です。ぜひ、お試しください!

「ほうれん草とジャガイモのスパイシーパテ」
<材料>(500mlびん1本分)
ほうれん草 1把(190g)
じゃがいも 2個(260g)
玉ねぎ 1/2個(125g)
オリーブオイル 小さじ2
バター 10g
牛乳 200cc
マヨネーズ 大さじ1
塩 小さじ1/2~2/3
カレー粉 小さじ1~2
こしょう 少々
<材料>(500mlびん1本分)
ほうれん草 1把(190g)
じゃがいも 2個(260g)
玉ねぎ 1/2個(125g)
オリーブオイル 小さじ2
バター 10g
牛乳 200cc
マヨネーズ 大さじ1
塩 小さじ1/2~2/3
カレー粉 小さじ1~2
こしょう 少々
1 じゃがいもは皮をむき、半分に切ってから5mmの厚さに切って水にさらす。
玉ねぎは薄切りにする。
2 鍋にオリーブオイルとバター、玉ねぎを入れて弱火にかけ、
玉ねぎが薄く色づいてしんなりしてくるまで炒める。
3 2に牛乳と水気を切ったじゃがいもを加え、蓋を少しずらしてのせて弱火で煮る。
底が焦げつかないように時々かき混ぜる。
4 ほうれん草は茹でてから水にさらし、水気を切ってみじん切りにする(写真1)。
さらしやキッチンペーパーに包んでさらに水気を切る。
5 じゃがいもが柔らかくなったら、へらで混ぜながら軽く水分を飛ばす。
へらでなべ底をなぞるとすぐに線が消えないぐらいになったら火からおろす(写真2)。
フォークかマッシャーでじゃがいもをつぶして粗熱を取る。
6 粗熱が取れたら、ほうれん草、カレー粉、マヨネーズ、こしょう、塩を加えて味を調える(写真3)。

<ポイント>
◎熱いうちはとろりと柔らかですが、冷えると固くなるので煮詰め過ぎないようにしましょう。
◎清潔なびんに詰めて冷蔵庫で保存すると1週間ぐらいもちます。
◎パテが水っぽくならないように、ほうれん草の水気はしっかり切りましょう。
著者プロフィール
こてらみや(こてらみや)
フードコーディネーター、料理家。
京都・祇園生まれということもあり、子どもの頃より京料理やおばんざいに接して育つ。また、実家が西洋骨董店を営んでいるため、自然と食器やグラスにも興味を持つ。
上京後、フードコーディネーターのアシスタントを経て独立。以来、料理制作、スタイリング等、食の総合的なコーディネーターとして活躍。
とくにスパイスや香味野菜など、「香り」をいかした料理に定評がある。
ライフワークは「季節の仕込みもの作り」で、味噌や漬物等の醗酵食品、旬の食材を使ったジャム、シロップ、佃煮などヒマを見つけてはびん詰めにして楽しんでいる。
好きな言葉は、帝国ホテルの総料理長だった故村上信夫氏の「世界一おいしい料理は、円満な夫婦の家庭料理」。
こてらみやのブログ〈オサルノビタミン〉
株式会社東京図鑑 ホームページ
フードコーディネーター、料理家。
京都・祇園生まれということもあり、子どもの頃より京料理やおばんざいに接して育つ。また、実家が西洋骨董店を営んでいるため、自然と食器やグラスにも興味を持つ。
上京後、フードコーディネーターのアシスタントを経て独立。以来、料理制作、スタイリング等、食の総合的なコーディネーターとして活躍。
とくにスパイスや香味野菜など、「香り」をいかした料理に定評がある。
ライフワークは「季節の仕込みもの作り」で、味噌や漬物等の醗酵食品、旬の食材を使ったジャム、シロップ、佃煮などヒマを見つけてはびん詰めにして楽しんでいる。
好きな言葉は、帝国ホテルの総料理長だった故村上信夫氏の「世界一おいしい料理は、円満な夫婦の家庭料理」。
こてらみやのブログ〈オサルノビタミン〉
株式会社東京図鑑 ホームページ
バックナンバー
- 2012年04月27日 第1回 『主役を引き立てる名脇役――わさびのチカラ』
- 2012年05月22日 第2回 『「エシャレット」の正体は、早採りの「らっきょう」!?』
- 2012年06月20日 第3回 『失敗は成功のもと!から生まれた「プラムソース」』
- 2012年07月20日 第4回 『夏の暑さも吹き飛ばす「みょうがの甘酢漬け」』
- 2012年08月21日 第5回 『ムルキムチは、わが家の「食べる薬」』
- 2012年10月02日 第6回 『秋の味覚「さんま」の楽しみ方』
- 2012年12月26日 第7回 『食材ストックの整理を兼ねた「ドライフルーツのスパイシーコンポート」作り』
- 2013年02月18日 第8回 『冬の名残を楽しむ「ほうれん草とじゃがいものスパイシーパテ」』
- 2013年04月23日 第9回 やめられない止まらない~の「刻みニラキムチ」
- 2013年07月25日 第10回 夏が盛りのバジルと青唐辛子を使った「グリーンパスタペースト」
- 2014年01月22日 第11回 レモンの香りがふわっと広がる「長ねぎの蒸しマリネ」